スタンフォード大学のサーバー上にあったヤフーが,ネットワークオンリーで築いてきた,そしてそれをずっとみてきた,云いようのない信頼感(?)がある。でも,それに接していないユーザーにとっては,他のポータルサイト(たとえばMSNとかね;-P)と違いはないのかもしれない。
ヤフー社は,同社が運営している無料ウェブスペース・サービス「ジオシティーズ」の規約などを統合し,それによって発生した著作権に関する解釈について,公式見解を述べた。ユーザーの間で規約の解釈によって「ジオシティーズ内のコンテンツの著作権がヤフーに帰属する」とみることができる点にQ&Aの形で答え,コンテンツの著作権は製作者にあることを明言した。
米国ヤフーで2年以上も前に問題になり(過去記事),猛反発を受けて撤回までしたような内容を日本でまた似たように持ち出すこと自体,お粗末だが,そもそもヤフー・ジャパン独自の規約をつくれるわけもなく,端から解釈の違いでしかなかった気もする。とは云っても,ヤフーのQ&Aは,ユーザーの反発を明らかに「受けた」形で書かれており,週末に盛り上がった反発話に3営業日で収めるべく動いたという感じだろうか。
私の個人的な感想では,なんとなく,ネットでしか生きられない(これまでずっと生きてきた)ヤフーの名前でもって,ユーザーの意識を侵害するような著作物の販売をするとは思えなかったが,ユーザーの反発は思っていた以上に大きいものだった。実際にすでに移転しているサイトも多いようだし。これはどぉ云うことだろう? もう,デビッド・ファイロとジェリー・ヤンの面影を残す「ヤフー」という名前に持っている,ネチズンの信頼というのは小さいものになっているということか? そんな,自分の中の意識との相違を,ちょっとだけ感じた出来事だった。
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